三機工業株式会社

ニュースリリース

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建築設備工事向け自律走行型風量測定ロボットを開発
-従来比75%の工数削減による働き方改革の推進-

2020年11月11日

 三機工業株式会社(社長:石田 博一)は、建築設備工事における空調設備の施工品質の向上と性能検証時の業務負荷の軽減が可能な「自律走行型風量測定ロボット」を開発し、試験運用を開始しました。
 今回開発した風量測定ロボットは、風量測定機器と昇降装置およびそれらを移動させる自律走行ロボットと制御機器で構成され、これまで主に建物の天井面に配置される空調用吹き出し口1か所ごとの人手による風量測定作業を自動化するものです。

◆開発の背景
 将来的な建設業における就業者不足に対する課題解決や働き方改革の推進と合わせて、BIM(Building Information Modeling)などに代表されるようにデジタル情報の高度活用による施工技術の高品質化・高機能化などが推進されており、建設現場におけるロボットの活用による省力化・省人化は重要な取り組みの一つとなっています。
 空調設備の試運転調整時の風量測定作業は、これまで人の手により行ってきました。この作業は、設備の性能検証の側面から正確性が求められると同時に、繰り返し作業の非常に多い業務で、超高層ビルの場合は測定箇所が1,000ヵ所以上にもなります。
 一方、近年では搬送・輸送機器における自律走行技術の向上により様々な業種で自律走行ロボットの適用事例が増えつつあります。そこで、汎用の自律走行ロボットと当社の計測・制御・監視技術を統合した風量測定作業の自動化を目指し、施工現場での試験運用を開始しました。
 

article381_1.jpg手作業による風量測定

article381_2.jpg自律走行型ロボットによる風量測定

◆特徴と導入効果
 自律走行型風量測定ロボットは、予め施工図面に基づいて登録したルートで測定点へ移動→停止→リフト上昇→風量測定→リフト下降→次の測定点への移動を繰り返し、風量計測作業を行います。ロボット本体では、計測の開始、終了と計測値の転送や異常判断などを行い、計測結果はクラウドの専用アプリケーションへ自動的に転送され、所定の様式で自動記録されます。
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自律走行型風量測定ロボットによる計測作業

◆今後の展開
 自社現場での導入を推進するとともに、画像認識技術や各種計測機器との融合による用途の拡張と合わせて、BIMとの情報連携による高機能化を図ります。また、当社搬送設備事業のもつ搬送機器・制御技術との連携による応用開発を進め、施工技術支援、施工管理業務など建設施工現場における多様な業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を目指し、より働きやすい環境づくりを推進してまいります。

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