冷媒配管工事の施工省力化
- 新材料・新工法により約20%の省力化達成 -
2014年12月18日
三機工業株式会社(代表取締役社長執行役員:梶浦卓一)は、当社大和事業所(神奈川県大和市)にビル用マルチエアコンの設備を構築し、新工法による冷媒配管工事の施工省力化を検証した結果、約20%の省力化を達成しました。
●施工省力化工法検証の背景
建設業就業者数の減少と高齢化が進む一方、2020年の東京オリンピックに向けて建設投資額は増えていく傾向にあります。設備工事に携わる熟練作業員の数も減少していく中で、より少ない労働力で施工品質を維持していかなくてはなりません。そのために新材料・新工法を用いた省力化工法の導入が必須となります。
これから更に需要が増し、工事比率が高くなると想定される冷媒配管工事を対象として新工法の省力化検証を行いました。
●施工省力化工法(新工法)の概要
【新材料】
配管材として一般的に使用されている銅配管のかわりにアルミ配管を採用
【新工法】
アルミ配管と簡易施工型メカニカル継手をハンディ型専用油圧工具を用いて接合する工法
●施工省力化工法の特長
新工法と従来工法を比較検証した結果、次のような特長が確認できました。
【従来工法】
銅配管をメカニカル継手で接合する工法
① |
施工省力化 銅配管より軽量なアルミ配管(銅配管の約1/3の重さ)を採用することにより運搬性が向上し、施工性が良くなりました。また、新工法により施工が容易になったことや継手の断熱工事が簡易で済むため、従来工法より施工時間が約20%短縮しました。 |
② |
品質向上 取扱いが容易なハンディ型専用油圧工具を用いることで、作業員の習熟度によらず、高品質な接合を実現し、品質のバラつきも無くなりました。 また、無火気工法であるため、火災の心配も無く、CO2も排出しません。 |
③ |
環境負荷軽減 継手部分がコンパクトになったため、継手部分の断熱材使用量が低減できました。 |
④ |
性能維持 冷房・暖房能力とも従来工法と同等の能力を発揮することを確認しました。 |
⑤ |
国内初の工法 ビル用マルチエアコンでの施工は国内初※となりました。 ※ 当社調査による |
【新工法と従来工法との施工状況比較】 | 【簡易施工型メカニカル継手】 |
●今後の展開
今回施工省力化が確認できた新工法は速やかに施工現場へ展開を図っていく予定です。また、新工法で用いた簡易施工型メカニカル継手やハンディ型専用油圧工具に使用上の改良等を加え、更に省力化を推進した工法を特許出願中です。
以上
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