三機工業株式会社

ニュースリリース

NEWS

過給式(ターボ型)流動焼却炉が世界初稼動
~浅川水再生センター~

2013年5月15日

 この度、東京都日野市浅川水再生センター(東京都下水道局流域下水道本部)において、世界初となる「過給式(ターボ型)流動燃焼炉」(※1)が導入されました。
 三機工業株式会社(代表取締役社長執行役員:梶浦卓一)では、本システムの機械設備工事を2011年7月に受注し、2013年2月に施工・試運転を完了しています。
 本システムは省エネルギー・省スペース型の新技術であり、温室効果ガスの大幅な削減効果も見込まれることから、積極的に市場展開を図っています。

導入の背景

 東京都下水道局は、2010年2月に地球温暖化防止計画「アースプラン2010」を策定し、事業活動で排出される温室効果ガスを削減する取り組みを進めています。下水(汚泥)処理においても汚泥焼却炉や省エネ機器の導入を図り、計画の中間地点ですでにかなりの効果をあげています。

本システムの概要および特長

過給式(ターボ型)流動燃焼炉は、流動床式焼却炉に過給機(ターボチャージャー)を組み合わせ、構成されています。
 汚泥を150kPa程度の圧力下で燃焼させ、その排ガスで過給機を駆動して圧縮空気を発生させます。この圧縮空気を焼却炉の燃焼空気として活用することが大きな特徴です。これにより従来は必要不可欠だった流動ブロワと誘引ブロワが不要になり、省エネルギーだけでなく省スペースも図ることができます。
 本システムは従来の流動焼却システムに比べ、温室効果ガスをシステム全体として約40%削減することが見込まれます。
(1) 電力消費量約40%削減
(2) 燃料消費量約10%削減
(3) N2O(※2)発生量が約50%削減

今後の展開

 三機工業は、新河岸水再生センター(東京都板橋区)で汚泥焼却炉の再構築工事(過給式流動燃焼炉の設計・施工・試運)を受注し、現在2015年の完成に向けて工事を進めています。(※3)
 完成後は、本システムによる国内最大級の施設となる予定です。
 今後も下水処理場の焼却炉新設・更新時に、省エネルギー・省スペース効果の高いシステムとして提案し、シェア拡大を見込んでいます。

※1 本システムは、当社および独立行政法人土木研究所、独立行政法人産業技術総合研究所、月島機械株式会社と共同で研究開発を行ったシステムです。
また東京都下水道局との共同研究により、温室効果ガス削減効果や耐久性等の実用化検証を行いました。

※2 N2O(一酸化二窒素)
二酸化炭素の約310倍の温室効果ガスです。

※3 新河岸水再生センター
発注者:東京都下水道局
概 要:汚泥焼却設備再構築工事
 (過給式流動燃焼炉の設計・施工・試運転)
設備能力:250t/日 × 1基
竣工 :2015年3月

添付資料:過給式(ターボ型)流動焼却炉 カタログ

全景写真

全景写真

過給機(ターボチャージャー)写真

過給機(ターボチャージャー)写真

 

以上

お問い合わせ窓口

企業レポートに関するお問い合わせは、下記のお問い合わせフォームよりご連絡ください。

お問い合わせ