三機工業株式会社

ニュースリリース

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昆虫を利用した下水汚泥の飼料化・肥料化を研究
~国土交通省「令和5年度下水道応用研究」に採択~

2023年4月 7日

 三機工業株式会社(社長:石田 博一)は、国土交通省が実施する下水道応用研究において、BioAlchemy株式会社(代表取締役:井上智晴)、沖縄科学技術大学院大学(学長:アルブレヒト・ワグナー博士)および当社の3者からなる共同研究体で、「昆虫を利用した下水汚泥の飼料化と肥料化の研究」を提案し、採択されました。
 

【背景】
 世界的な穀物需要の増加、エネルギー価格の上昇、世界情勢の変化等により飼料価格および肥料価格が高騰している中、循環型資源として下水汚泥の活用の必要性が高まっています。現在、下水処理から発生する汚泥は、主に大都市においては焼却処理後に建設資材としての利用にとどまり、地方都市においては多くが下水汚泥のまま埋め立て処分されています。
 当社は、下水汚泥処理設備のメーカーとして下水汚泥を取り扱う知見を活かし、大都市向けに下水汚泥焼却灰の肥料化技術の研究を秋田県、東京都とともに始めます(詳しくは3月10日プレスリリース参照)。
 今回、地方都市向けとして下水汚泥の資源化に着目し、食品廃棄物や下水汚泥といったバイオマス資源を昆虫により処理して飼料や肥料にする技術を保有しているBioAlchemy株式会社(沖縄科学技術大学院大学のスタートアップ企業)と共同研究を開始します。
 
【実施内容】
 本下水道応用研究では、下水汚泥を昆虫の餌として与え、成長した昆虫を飼料化するとともに処理残渣(昆虫のふん)を肥料化することを研究します。下水汚泥に適切な改質処理を施すことで、昆虫は下水汚泥を餌としてより吸収しやすくなります。
 昆虫による飼料化・肥料化は下水汚泥の新たな処理方法であり、革新性の高い技術です。当社は、昆虫の餌として下水汚泥の適切な改質処理の開発や、事業化の検討などを行ってまいります。
 
【実施期間(予定)】
 契約締結日(令和5年7月を予定)の翌日から令和6年3月31日
 
【今後の展開】
 三機工業は本応用研究で得られた知見を活かし、引き続き下水道処理施設における省エネルギー、創エネルギーおよびGX(グリーントランスフォーメーション)など付加価値の高い技術を提供し、社会課題の解決に積極的に貢献してまいります。

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提案技術イメージ図

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