2D図面から3Dモデルを自動生成するソフトウエア「TRANDIM」™を開発
~最大で作業時間90%削減を可能に~
2025年7月18日
三機工業株式会社(社長:石田 博一)は、当社グループ「中期経営計画2027」で掲げた事業戦略のひとつである“デジタル技術による事業進化”に基づき、BIMやICTを最大限活用し、生産性向上と高品質施工との両立を目指しています。この度、建設業界における課題のひとつである長時間作業削減と品質向上を目的として、株式会社WOGO(CEO:秦 竟超)※1と共同で設備機器の2D図面から3Dモデルを自動生成する専用ソフトウエア「TRANDIM」を開発※2しました。
■機器・器具3Dモデル作成の現況
建設業界では設計・施工段階でのBIMソフト導入が進んでおり、3Dモデル化により建築空間の把握が容易になりました。しかし、ボイラーや冷凍機などの大型熱源機器をはじめとする多くの設備機器・器具メーカーでは、3Dモデルを提供していないためにユーザー側で作成する必要があり、機器1台(モデル)あたり、約2~7時間(機器の構成や規模により異なる)を要し作成していました。
■本ソフトウエアの概要
本ソフトウエアは、2D設備機器・器具図面データ(DXF、DWG形式)を取り込み、3Dモデルを自動生成します。生成されたモデルは最適化処理を経て、IFC形式等で外部出力します。
■開発の効果
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2~7時間要していた3Dモデル作成時間を最大90%削減が可能となります。
大幅な作業時間短縮を実現し、1台(モデル)あたりの作成コストも大幅に削減できます。 - 生産性の向上および品質の安定化が可能となります。作業時間の短縮に伴い年間で作成できる機器・器具数の拡大、さらに自動生成による作業品質 の安定化と精度向上を同時に実現します。
- モデルチェンジを行った場合にも、迅速にモデルの更新が可能となります。
■今後の展開
BIMやAIなどのデジタル技術を取り入れ、より精度の高い3Dモデル生成機能の向上を図ります。さらにAIの活用では、機器名などを入力するだけで自動的に高精度な3Dモデルを生成できる機能の開発に取り組んでまいります。また、機器3Dモデルの権利保護についてもメーカー側と緊密に連携を図ります。 開発した本ソフトウエアは、グループ会社の有限会社キャド・ケンドロと共同で社内に導入を進めるとともに、建設設備業界発展のため、2026年度中の製品化・販売を予定しています。
※1 株式会社WOGO:3DCG、AIを活用したソフトウエア開発を得意とする東京大学発スタートアップ企業。
※2 本ソフトウエア開発技術については株式会社WOGOと共同で特許出願中。
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