SUSTAINABILITY
サステナビリティ
労働安全衛生
基本的な考え方
三機工業グループにとって、安全衛生はすべてに優先する経営の基盤を成すものです。建設業の現場は多くの人々が仕事をし、それらが有機的に結びついて一つの業務が成り立っています。「三機工業グループ安全衛生基本理念」のもと、協力会社と一体となって安全衛生活動に取り組んでいます。
安全衛生基本理念
- 安全衛生は全てに優先する。
- 安全衛生はライン(協力会社を含む)の重要職責である。
- 安全衛生は常に話し合いの場を持ち、お互いの信頼関係に立脚した施策を決定し実行する。
- 安全衛生は当社と協力会社、監督者と作業者が一体となって全員参加により推進する。
管理体制
前年度の災害状況や社会・業界動向によるリスク評価・分析を行い、安全活動方針と衛生活動方針を毎年度策定しています。これに基づき全社統一の安全衛生活動方針計画書を作成することで、リスク要因の分析、改善・予防対策などPDCAサイクルの見える化を図っています。
安全ポスター
衛生ポスター
2024年度の活動概要「安全活動方針」「衛生活動方針」
安全
スローガン 「ゼロ災」は正しい作業手順から ~広げよう一人ひとりの安全意識~
重点実施事項
- 正しい作業手順の立案と実践
- 標準化された手順の見直しと適正なリスクアセスメントの実施
- パトロールによる作業手順書、作業届の指導
- 繰り返して知識研鑽できる機会の提供
- 「堕落・転落」の防止
- 堕落・転落災害ゼロに向けた安全施策の立案
- 災害事例の積極的な活用
- 低所も含めた対策の立案
- ヒューマンエラーの防止
- ヒューマンエラーによる災害事例の展開
- 標語キャンペーンの継続実施
- SC30の徹底
衛生
スローガン 笑顔あふれる健康職場 ~ココロとカラダの健康増進~
重点実施事項
- 「健康経営」の推進
- 長時間労働削減・有給休暇取得の推進
- 生活習慣病予防対策の推進
- データヘルス計画の推進
- 「メンタルヘルスケア」の推進
- メンタル不調の予防に関する情報の展開
- メンター制度プログラムの継続実施
- ストレスチェック結果に基づく研修の実施
2024年度の災害発生状況
2024年度は、「はさまれ・巻き込まれ」で増加傾向が見られ、8件の災害が発生しました。災害発生状況については、部門ごとに見える化し、周知することで注意喚起を行っています。また、災害の危険性低減に向けて、各部門で安全活動方針の内容を考慮した上で、社内への教育・注意喚起や協力会社と連携した災害防止活動の推進に取り組んでいます。今後も、安全への意識向上に向けた取り組みを継続していきます。
一方、衛生活動方針に基づき、スマイル・プロジェクトの継続による長時間労働削減を推進した結果、「月平均追加勤務時間」は減少、「有給休暇取得日数」は増加傾向となりました。2024年度は、36協定チェック表の活用など、さらなる長時間労働の削減に取り組んでいきます。
労働災害件数と度数率※1・強度率※2の推移

- 集計範囲: 三機工業施工現場(単体および協力会社)
- 災害件数:休業1日以上を集計
- 2020年度実績より年間集計から事業年度へ集計期間を見直しています。
- 度数率:100万のべ労働時間当たりの労働災害による死傷者数で、災害発生の頻度を表します。
- 強度率:1,000のべ実労働時間当たりの労働損失日数で、災害の重さの程度を表します。
- 出典:厚生労働省「労働災害動向調査結果」より
災害の発生防止に向けた取り組み
当社グループでは災害の発生を未然に防ぐために、過去に発生した災害事例をまとめた「災害事例集」を作成しています。2023年度には、災害事例集の拡充を行い、災害につながる危険な手順を理解しやすいよう改定しています。また、2024年度は堕落・転落災害の防止対策として、実際の災害事例から抽出した動画ツールの準備を進め、2025年度から社内への展開・活用を予定しています。 昨今の建設業において、外国人労働者による災害発生率は増加傾向にあります。そのため、協力会社が雇用する外国人技能実習生の新規入構にあたっては、安全確保のための受け入れ基準を全現場で統一化し、当社従業員による面談で確認しています。加えて、全国三機安全衛生協力会との共催で行う教育も実施しています。2023年度には、6言語※に対応した「外国語版安全衛生手帳」を発行しました。引き続き、安全衛生教育などに活用することで、災害の発生防止に努めていきます。
※ 6言語:ベトナム語、中国語、インドネシア語、タガログ語、ポルトガル語、英語
外国語版安全衛生手帳の発行部数
(単位:冊)
| 言語 | 印刷・配布実績 |
|---|---|
| ベトナム語 | 1000 |
| 中国語 | 500 |
| インドネシア語 | 500 |
| タガログ語 | 500 |
| ポルトガル語 | 500 |
| 英語 | 500 |
外国語版安全衛生手帳
安全大会と安全パトロールの実施
毎年度、全国安全週間準備期間に当たる6月に、各支社・支店・事業部が主催する安全大会を国内10拠点、海外2拠点の計12拠点で開催しており、社長をはじめ日本国内の役員、協力会も参加しています。
2024年度から新たに「全社安全大会」を開催しました。支社・事業部に限らず、内勤である管理支援部門も含めることで全社一丸となって"全社横断的な災害防止への意識づけの強化"を図りました。さらに、夏季や年末年始に社長をはじめ経営幹部が26カ所の現場で合同安全パトロールを実施しています。
社長による安全パトロール
安全大会の開催内容(2024年度)
- 標準化された正しい作業手順の周知
- 安全管理の取り組みや成果が優れた社員、協力会社の安全表彰
安全衛生教育
当社グループや協力会社の従業員を対象に、社内講師や指定教育機関による研修を行っています。2024年度は、当社従業員を対象とした職長関連と足場関連の資格教育を対面で実施しました。2025年度は安全スキルの底上げを目指し、安全教育の充実や協力会社とさらなる連携強化に取り組んでいきます。
VRを活用した安全衛生教育
安全衛生教育受講者数(2024年度)※
(単位:名)
| 種類 | 受講者数(うち協力会社従業員) |
|---|---|
| 特別教育等 | 2,319(1,573) |
| 職長安全衛生責任者教育 | 209 (178) |
| 社内安全衛生研修 | 276 (26) |
| 階層別(若手・中堅)研修 | 203 (26) |
| その他顧客別教育 | 1,416(1,232) |
| 合計 | 4,423(3,035) |
※ 当社または全国三機安全衛生協力会と共催の社内講師によるものに限定しています。(指定教育機関での教育は除外)