三機工業株式会社

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一般社団法人日本産業機械工業会 第49回優秀環境装置審査
「日本産業機械工業会会長賞」 受賞

2023年7月31日

 三機工業株式会社(社長:石田 博一)は、一般社団法人日本産業機械工業会の第49回優秀環境装置審査において「日本産業機械工業会会長賞」を受賞しました。
 この賞は、環境保全技術の研究・開発や優秀な環境装置の普及の促進を図ることを目的に、環境装置を独創性、性能、経済性、将来性等の観点から評価し贈られる賞で、今回、当社が日工株式会社(代表取締役 取締役社長:辻 勝)と共同開発した「タール燃料を利用した排ガス処理装置」が受賞しました。
 本装置は木質バイオマス発電所のガス化炉で発生するガスから分離された有害成分を無害化する装置として開発されました。現在、NKCながいグリーンパワー(山形県長井市)の木質バイオマスガス化発電施設に導入されています。

【装置特徴】
 バイオマスガス化発電所内で発生する大量のタールは、一般的に廃棄物処理されますが、本装置では発生したタールを燃料として利用し、それを熱源として設備内で発生する有害ガスを燃焼することで無害化します。
 NKCながいグリーンパワーでは、バーナを2基搭載することで、
 ①2段燃焼による排気ガスの安定的な無害化
 ②タールの燃料利用による化石燃料の削減
 ③産業廃棄物として扱っていたタール含有水の処分費の削減
 を実現しました。

【運転実績】
 2017年7月に営業運転を開始した「NKCながいグリーンパワー木質バイオマスガス化発電施設」は、木質バイオマス資源が豊富な山形県内にて、その有効活用を通じた地球温暖化防止策として立ち上げられたプロジェクトです。化石燃料の代わりに間伐材などを使用することで、CO₂排出量の抑制につながります。当社は、タール燃焼装置やガス化設備、発電設備などのプラント設備、および空調・衛生・電気設備などの建築設備を担当しました。本設備は、含水率45%程度に自然乾燥した丸太をチップ化し、これを加熱、ガス化し、精製後にガスエンジンに送り発電する仕組みです。ガス化炉火入れから約1カ月で定格出力1,990kWを達成し、現在まで安定的に運転を継続しています。
 今回の受賞は、技術的優位性を証明し、安定的な事業運営を実現したことが改めて評価されたものです。今後も市場展開を図り、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

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バイオマス発電所フロー図

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タール燃焼装置

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