三機工業株式会社

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「連続滅菌装置及び連続滅菌方法」
令和5年度中国地方発明表彰「中国経済産業局長賞」受賞

2023年10月23日

 三機工業株式会社(社長:石田 博一)は、公益社団法人発明協会が主催する令和5年度中国地方発明表彰において、「中国経済産業局長賞」を受賞しました。
 この表彰は、科学技術の振興を目的としており、全国を8つのブロックに分けた地方発明表彰のうち、中国地方において優れた発明者や発明の実施化及び指導、奨励、育成に貢献した方を讃えるものです。今回、当社が新光産業株式会社(山口県、代表取締役社長:古谷 博司)と医療・医薬系廃水処理向けに共同開発した「連続滅菌装置及び連続滅菌方法」が受賞しました。

【開発背景】
 バイオ医薬品やワクチンなどを製造する医薬工場・研究施設の廃水には、細菌やウイルスなどが含まれている場合があります。このような廃水を無害化するには、加熱処理が最適とされています。加熱処理には蒸気等のユーティリティが必要となりますが、昨今のCO2削減ニーズにより、より一層の省エネルギー化が求められていました。

【特徴】
 今回開発した連続滅菌装置は、熱回収ユニットにより加熱処理水から回収した熱で廃水を予熱することで、従来の連続式滅菌装置と比べ蒸気や冷却水といったユーティリティの削減を可能にしています。
 熱回収ユニットは、加熱器入口側に予熱器、加熱器出口側に予冷器を設け、予熱器と予冷器の間に冷媒として水(清水等)を循環させ間接的に熱交換させる装置です。この循環水によって加熱器出口側より回収した排熱を加熱器入口側に受け渡すことで、加熱器での蒸気使用量と冷却器での冷却水使用量を削減することができます。また、循環水を介して間接的に廃水と加熱処理水間の熱の授受を行うため、熱交換器からの廃水の漏洩による処理水汚染の危険性を低下させることができます。

 今回の受賞は、さまざまな条件に対応する滅菌処理能力を持ちながら、省エネルギー性能の向上も実現したことが評価されたものです。すでに医薬品工場(ワクチン工場)において導入実績があり、25%以上の省エネルギー効果(当社従来型と比較)が確認できています。今後も市場展開を推進し、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

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連続滅菌装置フロー図

article508_2.jpg連続滅菌装置

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