三機工業株式会社

ニュースリリース

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病院向け快適空調システムの開発
- 気流を感じさせない快適空調システム「MEDIFORTTM
(メディフォート)」 -

2014年11月12日

 三機工業株式会社(代表取締役社長執行役員:梶浦卓一)は、病院向けに快適性と冷暖房能力を兼ね備えた快適空調システム「MEDIFORT TM (メディフォート)」を開発しました。

●開発の背景
 ベッド上の入院患者が、不快を感じる要因の一つとして、冷暖房設備からの気流(ドラフト)があります。病室では一般的に室内の空気を直接冷却または加熱して循環させる対流空調が採用されているため、気流が直接身体にあたって不快感を生じることがあります。一方、天井パネルを冷温水で冷却または加熱してパネル表面からの輻射熱で冷暖房する輻射空調は、送風はしませんが冷暖房能力が不十分であり、漏水や換気不足の可能性、高コストなど別の問題があります。

●MEDIFORT TM (メディフォート)の概要
  今回当社が開発した「MEDIFORT TM (メディフォート)」は、下面をパンチング吹出型、側面をスリット吹出型とする独自の吹出口を用いることにより、患者に直接気流をあてることなく、主にベッド周辺に向けて囲い込むように空調気流を供給するよう設計されています。したがいまして、ベッド上の患者はドラフトを感じることがなく、柔らかな輻射熱で冷温感が得られます。一方、見舞客や医療従事者は、爽やかな気流を感じることができます。


MEDIFORT TM (メディフォート)外観

●MEDIFORT TM (メディフォート)の特長

ベッド上でドラフトを感じない快適性
冷暖房時におけるドラフトの一般的目安として、冷房時に0.25m/s、暖房時に0.15m/s以上の気流にあたると不快感が生じると言われています*1。当社の「MEDIFORT TM (メディフォート)」では、ベッド上の気流は常に0.15m/s以下となり、ほとんど気流を感じることはありません。輻射空調の「快適性」と対流空調の「冷暖房能力」という2つの方式の利点を兼ね備えた空調方式です。
十分な冷暖房能力を確保
パネル1台あたりの風量は最大で250m3/h、4床室あたり1,000m3/hで、最大で冷房能力4.4kW、暖房能力9.8kWを確保できます。床面積あたりに換算すると冷房が130W/m2、暖房が300W/m2となります*2
空調音が静か
対流空調に比べて、当社の「MEDIFORT TM (メディフォート)」は空調音が静かなので、特別な消音対策を必要としません*3
新築改修に対応
新築はもちろん、改修でも既設吹出口を交換することで快適空調を実現できます。
気流を感じない上限値 MEDIFORT TM実測値
ベッド上風速分布 気流の拡散状況の可視化

●今後の展開
 当社は最先端の病院設備エンジニアリングを展開するにあたって、患者の視点、医療従事者の視点、関連サービスの視点などから、さまざまなシステムを開発しています。今年度も本開発を中心に、11月12日より東京ビッグサイトで開催される「HOSPEX JAPAN 2014」に出展します。

*1 空気調和衛生工学便覧第13版より
*2 空調装置に天井埋込型ファンコイルを採用として
*3 当社病室モックアップにおける計測値:41dB(A)

以上

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