広報誌「Harmony」にアートアワードについての特集を掲載しました。
2026グランプリを受賞したさかいはるか氏と、本アワードを主催する三機工業の石田博一 代表取締役社長の対談記事を掲載しています。ぜひご覧ください。
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三機工業は、創立100周年という節目に、アートアワードを新設しました。
本アワードは、次世代を担う若手アーティストの創作活動を支援し、芸術文化の発展に寄与することを目的としています。
経営理念に基づくテーマ「自然との調和・循環」のもと、多彩な感性と技法で表現された作品を募集し、
厳正な審査を経て選出されたグランプリ作品は、当社が長年制作してきた「Harmony Calendar」に採用されます。
ここでは、アワードの理念、応募から選考のプロセス、受賞作品とアーティストを紹介します。
この新しい取り組みを通じて、次の100年に向けて歩み始めた三機工業の想いを伝えてまいります。
三機工業の経営理念「エンジニアリングをつうじて快適環境を創造し、広く社会の発展に貢献する」に基づき、「自然との調和・循環」をテーマとしたアート作品を募集します。
グランプリ作品は、当社が制作する「Harmony
Calendar」に採用されます。本アワードを通じて、次世代を担う若手アーティストの創作活動を支援し、芸術文化の発展に寄与することを目的としています。
主催
自然との調和・循環
Harmony Calendarは、当社で発行している広報誌「Harmony」のコンセプトに基づき、
2004年より継続して制作している、B1サイズのポスターカレンダーです。
これまで、様々なアーティストを起用してカレンダーを制作しています。
本アワードは、推薦制によって候補者を選出し、複数のステップを経て受賞作品を決定します。
推薦者から選定された18歳以上40歳未満の国内在住のアーティスト(応募年の3月末時点)
当社の指定したアート・デザイン分野の有識者による推薦をもとに候補者を選出し、応募書類をもとに、作品の独創性やテーマ性について総合的に一次審査を行います。
一次審査を通過したファイナリストには、アワードが掲げるテーマに沿った作品を制作していただきます。
※ファイナリストの方には、最終審査へ向けた新しい作品を制作する際に、別途制作補助金を提供いたします。
提出された作品を対象に、審査員がテーマの表現力、芸術性、カレンダーとしての親和性など多角的な視点で評価し、最終的な受賞作品を決定します。
千足 伸行
美術評論家、広島県立美術館 館長、成城大学名誉教授
川口 起美雄
画家、元 武蔵野美術大学教授、絵画工房SCUOLA complex主宰
福島 治
グラフィックデザイナー、東京工芸大学名誉教授、日本デザイナー学院顧問
PROFILEさかい はるか Haruka Sakai
2013年 京都市立芸術大学 美術科 油画専攻 卒業
2015年 京都市立芸術大学大学院 美術研究科 修士課程 絵画専攻(油画) 修了
「いびつでやさしい」をテーマに、色鉛筆で絵を描いている。
自然と目があって、息をすることを思い出すような絵をめざしている。
技法・材料:和紙に色鉛筆、パステル
「自然の循環と生命の普遍性」をテーマに、紙に色鉛筆を用いて描いた。
画面上に見える小さな命の粒たち。小さな泡が弾け、生命が生まれる。生命は大きな流れの中で、ゆらゆらとあてもなく彷徨い続ける。それらは少しずつ形を変え、時には取り込まれ、そして静かに消えてゆく。
身の回りの自然に目を向け、耳を傾けると、あらゆる「繋がり」が見えてくる。
顕微鏡で覗いた小さな世界は、まるで宇宙のよう。そこに見えるのは星のように輝く小さな命。この手のひらには、ちょうど葉のように脈が張り巡らされていて、そこに血が通っている。毎朝通る道路脇の水路はこの土地のいたるところに繋がっていて、脈打つように日によって表情を変える。どくどくと。
全てのものは生まれ、繋がり、循環し、そしてまた次の命にバトンを渡していく。自然のミクロな構造と、宇宙のマクロな構造が重なり合うイメージを、色鉛筆の柔らかな質感を生かして描いた。
広報誌「Harmony」にアートアワードについての特集を掲載しました。
2026グランプリを受賞したさかいはるか氏と、本アワードを主催する三機工業の石田博一 代表取締役社長の対談記事を掲載しています。ぜひご覧ください。
2026グランプリ
さかい はるか
代表取締役社長
石田 博一
※役職・掲載内容については2026年1月取材時のものです。
2026年版はグランプリ作品を起用し、カレンダーを制作いたしました。
本カレンダーは、さかいはるか氏の作品の繊細な色の積層と粒子感、やわらかな発光感を引き立てるため、広演色インキや特色シルバーを用いて印刷しています。見る角度によって生まれる、ささやかな"いのちの瞬き"を感じられるデザインです。
第1回 2026 審査員特別賞 千足伸行賞
「円環の譜」(えんかんのふ)
技法・材料:高知麻紙、岩絵具、水干絵具、銀箔、墨、胡粉
千足 伸行 審査講評
細部を丁寧に描き込みながらも、空間の視点が曖昧で、上から見ているのか下から見ているのか判断できないような構図の妙が魅力的な作品である。再生や調和を象徴する蓮の森をゆくパレードに未来を重ね、見るたびに新しい発見が生まれ楽しめる作品となった。
第1回 2026 審査員特別賞 川口起美雄賞
「苔だんごの唄」
技法・材料:キャンバス、綿布、油彩、アクリル、色鉛筆
川口 起美雄 審査講評
秀作が揃う作品群のなか、本作はその明解な姿勢が際立っていた。舞台の幕が開き、何が始まるのかをみつめる視線の先に、まるで作者が自らを語る様な形象がおかれた。作品が作り手と受け手の交感を前提とするものであるのなら、日常生活のなか、そのミニマルさゆえの印象の膨らみを、日々感じることのできる作品といえる。
第1回 2026 審査員特別賞 福島治賞
「呼吸を纏う」(こきゅうをまとう)
技法・材料:アクリル、透明水彩絵具、墨、胡粉、紙、木製パネル
福島 治 審査講評
なぜか、息をとめてじっと見入ってしまうアートです。霞がかった大気の向こうには多様な生物がそっと、美しく共生しています。そこは、分けいってはいけない聖域でした。もう私たちには手の届かない遠い場所になったことを伝えていると感じました。
第1回 2026 審査員特別賞 三機工業賞
「流れ星になる練習」
技法・材料:キャンバス、油彩
審査講評
草むらを空に見立てて描くという発想が面白い。一種の迷宮的な入り組んだ世界から探り出すような作品である。天球の星座にちなんだモチーフが作品上に配置され、カレンダーという季節毎に移ろう暦の物語を想起する。そこにコミュニケーションも生まれる作品だ。
第1回 2026 審査員特別賞 三機工業賞
「空と地が会うところ」
技法・材料:アクリル絵の具、綿布
審査講評
まず光を感じる明るい色彩で人の心を惹きつけている。その広がった空間からは、湿度や温度を感じ取られ、季節に合わせて違った印象を与えてくれよう。抽象化された画面は如何様にも風景を見せてくれるもの。年間飾るカレンダーとの親和性が高い作品となった。
第1回 2026 学生特別賞
「花が舞う木立の歌」
技法・材料:キャンバス、油彩
審査講評
木立に色彩が舞うイメージが湧いて描いたという本作は、現実の要素を取り入れながらも、単なる再現に留まらず、新たな風景を創り出している点が非常に印象的である。在学中ながらも新たに創りあげてきたその意欲的な作品に、これからの可能性を強く感じた。
1名
作品を「Harmony Calendar」に採用
賞金60万円
若干名
ギフトカード
各5万円分
※今後、賞の内容、点数および賞金額は変更となる場合があります。
2026/3/26
このたび 「SANKI ~Harmony Calendar~アートアワード2027」の作品募集を開始いたします。
本アワードは推薦制により実施しており、推薦者を通じてご応募を受け付けております。募集要項および応募方法の詳細につきましては、推薦者よりご案内いたします。
皆さまからのご応募を、心よりお待ちしております。
2025/11/28
2025年11月27日、アワードの表彰式を執り行いました。
当日は、受賞者の皆さまをはじめ、審査員、関係者が一堂に会し、受賞作品の表彰を行いました。会場では、受賞作品の展示も行われ、制作背景や表現に直接触れながら、次世代を担う若手アーティストの多様な表現を共有する場となりました。
今後も本アワードを通じて、創作活動の支援と芸術文化の発展に貢献してまいります。
本アートアワードは公募制ではなく、当社の指定したアート・デザイン分野の有識者による推薦制で実施しています。現在、個人での応募は受け付けておりません。
アート・デザイン分野を学ぶ学生や、その分野で活動している作家の方を対象としています。
はい、本アートアワードは今後も継続的な実施を予定しており、次世代を担う若手アーティストの支援に取り組んでまいります。
※実施内容は変更となる場合があります。
受賞作品は、当社の広報活動として Harmony Calendar に採用されるほか、WEB サイト、印刷物などで紹介する場合があります。
最終審査のために制作いただいた作品は、原則制作者へ返却いたします。
※作品を展示などする場合がありますが、その場合は個別に制作者の方へご連絡します。
審査総評
色鉛筆やパステルを用いた繊細な色の積層と粒子感、独自に築かれた世界観の完成度が高く評価された。ヒトデやイソギンチャクのように見える、生命の誕生やゆるやかな進化を思わせるモチーフが、これまでの長い歴史と、次の時代へと歩み出す姿を象徴的に表現しているかのようである。作品から伝わる確かな存在感と、今後さらに表現が発展していく将来性を多くの審査員が認め、総合的に最も優れた作品としてグランプリに選出された。