三機工業株式会社

三機のチカラ

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三機のこころみ

あべのハルカス 省エネルギー・省CO2設備工事 超高層建築の特性を活用

写真:プレート熱交換器 ホテルのロイヤルスイートのバスルーム。雑排水を発電に用いています。 あべのハルカス外観

 2013年12月、大阪・阿倍野に超高層ビルでは国内最高の高さ300mを誇る「あべのハルカス」が竣工しました。周辺地域への大きな経済効果に期待が集まるこのビルには、当社の最新エンジニアリング技術を駆使した、多数の省エネルギー・省CO2設備が導入されています。
 同ビルの地下5階には、国内初の「屋内型バイオガス設備」を設置し、ビル内の商業施設から排出される生ごみを発電や給湯のエネルギー源に有効利用しています。
 また、超高層建築の特性を活かし、オフィスやホテルから排出される雑排水で発電を行う「落水発電システム」も活躍しています。15階のタンクで雑排水を受け、その水位が上昇すると一気に水を放流し、落水のエネルギーで発電するシステムです。
 この他にも、冷却水系統の排熱を給湯用給水の昇温に利用する「エリア熱回収システム」や、「氷蓄熱システム」「ナイトパージ制御」「外気冷房システム」などの先進機能により、ビル全体で極めて高い省エネルギー・省CO2能力を発揮しており、これからの超高層建築の環境ソリューションを示すモデルとして注目されています。

関西支社建築設備技術部 向山 栄治

「都市における省エネルギー・省CO2のこれから」を指し示す超高層建築の施工を通じて、大変貴重な体験をさせていただきました。
施工中は、いくつもの工種が輻輳し、さまざまな苦労もありましたが、無事に竣工することができました。今後も、この現場で得た経験・知識を活かし、お客さまに省エネで快適な環境を提供していきたいと思います。

再生医療向け気流改善装置「CPCube®」 新たな空調技術で先進医療分野に貢献

 医療の世界では近年、細胞培養技術を駆使する「再生医療」が注目されています。細胞操作を行う再生医療は、作業環境周辺の清浄度維持が不可欠であり、クリーンルーム内にバイオハザード対策用キャビネット(BSC)等の設置が求められます。前面が解放されているBSCは、操作性に優れる反面、開口部からの汚染リスクや、クリーンルームの空調コストが課題となっていました。
 このたび当社が開発した「CPCube®(シーピーキューブ)」は、天井から吊り下げる形でBSCに設置する整流装置です。BSCはHEPAフィルタで濾過された清浄な空気を上面から排出しています。CPCube®は、その排出空気を集めて整流し、BSCの上部から下方に吹き出すことで、作業環境の清浄化に利用します。
 これによりCPCube®は、前面開放の操作性を損なうことなく、BSCの内部を汚染から守ります。また、クリーンルーム全体の気流を改善し、従来に比べ20%少ない風量で同等の清浄度を実現します。
 今後、再生医療分野のみならず、BSCを使用する医薬・医療産業や研究機関をターゲットに、クリーンルームや実験施設全体での受注獲得を目指します。

CPCube®の概念図
技術研究所 建築設備開発部 建築設備1グループ 中岡 将士

再生医療は、2014年に関連2法が施行されるなど産声を上げたばかりの産業です。この産業に対して何が求められているのか、部門を横断して検討を重ねた結果、「今」求められている技術にフォーカスして形になったのが「CPCube®」です。
その取り組みは現在も継続しており、各事業間をトータルエンジニアリングすることで「今後」の再生医療産業のさらなる発展への貢献を目指しています。

札幌第一高等学校 空調・衛生設備工事 空調・衛生設備の施工を担当

写真:学校の全景 校舎の吹き抜けの空間

 生徒と教職員が、快適な学校生活を送るための環境づくりに取り組んでいる札幌第一高等学校。創立60周年を前にアリーナ棟と校舎を新設するとともに、創立当初からある付属棟と記念会館をリニューアル。道内の高校としては珍しい、全館冷暖房完備の学び舎へと生まれ変わりました。当社は、空調・衛生設備の施工を担当しました。
 校舎とアリーナ棟に廃熱を利用したガスヒートポンプエアコンを設置。冬場は暖気が室内上部に溜まってしまうため、校舎にはサーキュレーション効果のあるエアー搬送ファンを導入、アリーナ棟には小口径のダクトからジェットエアを吹き出すデリベントシステムを採用して暖気を下に送るようにし、省エネルギー化を図りました。
 また、アリーナ棟は災害時の地域避難所に指定されており、ポンプ、受水槽、配管などをすべて新しい設備に切り替えたことに加え、万が一の場合に備えてバックアップ体制を整備しました。
 新築から改修・リニューアルまで設備のライフサイクル全体に対応する当社の総合力を発揮し、多様なニーズに応えてまいります。

北海道支店 建築設備技術部 渡辺 裕樹

周辺には住宅が多いため、防音対策を慎重におこない、特にエアコンから出る音には注意を払いました。住宅側に設置するのを避けただけでなく、屋上にある室外機を、計画にはなかった特注の柵で覆い、防音性を高めたのです。現場周辺への配慮を怠らず、計画の変更にも柔軟に対応しながら、施主の皆様に満足していただけるシステムを、これからもつくっていきたいと思っています。

米空軍横田基地「カーゴハンドリングシステム」 航空貨物搬送を全自動で行う

 当社は、在日米空軍横田基地(東京都福生市)の航空貨物搬送設備における更新工事の施工を担当しました。
 今回更新された設備は、東日本大震災のような大規模災害や、太平洋地域における軍事力再編成にも充分に対応できる規模や強度に計画されています。航空貨物の保管能力は、旧設備の2.7倍に増強され、貨物のハンドリングを全自動化することで、積荷作業に要する時間を大幅に短縮しました。メイン設備の大型スタッカークレーン(ETV)2基は、最大積載荷重6.8トンの貨物をスピーディーに搬送することができます。
 軍用という特殊条件のもと、本プロジェクトは、設備を絶対に止めない高度なバックアップ機能と冗長性が要求されました。 万一のシステム障害発生時においても機能を維持するため、全ての駆動装置を二重化し、ETVの落下防止機能など安全対策も徹底しています。
 米軍発注工事であるため、施工は米軍規則および米国規格・基準・規則に基づき、厳格に行われました。また全自動化を支えるコンピュータシステムは、米軍のネットワークと接続されているため、ハッキング対策などの面から極めて高度なセキュリティ条件下で開発を行いました。

写真:自動倉庫内 外観
機械システム事業部 エンジニアリング部 小林 靖之

土木/建築/機械・電気設備/搬送設備/サーバーシステム全てを弊社が元請けとして設計施工致しました。発注元も米国本土の国防総省という特殊環境下で行われましたが、最終的に顧客からは高い品質評価を頂き、竣工後は米軍と自衛隊の高級幹部をはじめ、米国空軍長官も設備の視察に訪れました。今後も同様の設備を日本国内だけでなく、アジア太平洋地域で展開していきたいと考えています。

南蒲生浄化センター 災害復旧・復興事業 地域の生活インフラを守り続けていくために

写真:外観 「エアロウイング」槽形状に合わせ均等なパネルレイアウトが可能。 モノレール式汚泥掻寄機

 宮城県仙台市の南蒲生浄化センターは、市内で発生する汚水の約7割を処理する東北地方最大の下水処理施設です。当社の施工は、同センターが稼働を開始した1964年頃から始まりました。その後約50年を経た2011年3月に発生した東日本大震災により、水処理施設を中心に甚大な被害を受けた際は、震災発生直後から復旧事業に参画し、「新水処理施設」の反応タンク設備と最終沈殿池設備の施工を担当しました。
 反応タンクは、微生物が下水中の有機物を分解処理する設備です。当社は、超微細気泡散気装置「エアロウイング」の導入により、送風機の消費電力の大幅削減による省エネルギー化、間欠運転を可能としたことによる運転管理性の向上、および長寿命化を実現しました。そして、下水処理後に発生する汚泥の処理設備である最終沈殿池には、掻き寄せ能力と耐震性に優れ維持管理が容易な「モノレール式汚泥掻寄機」を導入し、地震に強い施設づくりを推進しました。
 また水処理機械設備以外に、施設全体の空調設備・衛生設備・消火設備の施工も当社が担当し、総合エンジニアリング力を発揮することで、施設の全体最適化を図っています。
 今後も震災復興に向けたさらなる支援を継続すべく、グループの総合力を活かした強固なサポート体制を構築していきます。

環境システム事業部 (後列左から)五十嵐 謙、二村 宮史、辻 大輔 (前列左から)山中 誠、佐竹 大介

当社は、関東大震災の復興のために誕生した会社です。復興への想い入れは強く、現在でも脈々と受け継がれていると今回の事業を通して感じています。この経験は、会社にとっても、一個人としても大きな自信となりました。これからも大きなプロジェクトに積極的に参加し、他事業部と連携しながら、社会に貢献する総合的な技術力を発揮していきたいと思っています。

南極観測隊帰国レポート 新たな汚水処理装置で南極の環境保全に貢献していきます

写真

 2014年12月から1年2カ月の期間、第56次南極地域観測隊として昭和基地に滞在し、環境保全隊員として、基地の廃棄物および生活排水の処理を行いました。
 任期中の最大の成果は、膜分離活性汚泥法を用いた新しい汚水処理装置の本格運用を開始したことです。2011年に新装置を基地に設置しましたが、南極観測船「しらせ」が基地に接岸できなかったこともあり、稼働に必要な機材の輸送に長い年月を要してしまい、ようやく2015年11月に本格稼動が実現しました。立ち上げ過程では、-20℃の中での野外作業や、トラブルの際には、6時間時差がある日本と連携して対応するなど、苦労もありましたが、隊での責務を全うできた充実感があります。
 2016年2月に昭和基地での生活も終わり、後任の従業員が引き続き任務にあたっています。今後も三機工業が南極での環境保全活動に貢献できるよう国内からサポートしていきます。

環境システム事業部 水エンジ二アリング2部 水エンジニアリング2課 (写真左)重松 孝太朗
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