三機工業株式会社

ニュースリリース

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医薬/病院向け室内殺菌システムを開発
- 独自の噴霧制御方式により、安価・安全で操作が容易 -

2014年6月16日

 三機工業株式会社(代表取締役社長執行役員:梶浦卓一)は、医薬品製造施設や動物実験室等のバイオクリーン施設向けに、ミスト噴霧方式による室内殺菌システムを開発しました。
 本システムは、その特許およびノウハウを専門受託業者に技術供与することにより市場展開します。

室内殺菌の対象と目的

・対象: 医薬品製造施設、動物実験施設、再生医療施設、手術室等のバイオクリーン施設や無菌室。
・目的: 製造薬剤切り替え時、実験動物の入れ替え時、再生医療の培養物切り替え時、および定期的消毒時における殺菌の実施。

殺菌方法について

 従来はホルムアルデヒドを室内に充満させて、室内の全表面を殺菌する方法がとられていましたが、近年、人体への影響が指摘されはじめたため、より安全性の高い代替方法が検討されるようになりました。
 ホルムアルデヒド以外の殺菌剤としては、過酢酸系除菌剤、オゾン、二酸化塩素、過酸化水素があり、それらを使用する方法としては、加熱気化方式と噴霧方式があります。
 本システムは、安全性の高い過酸化水素を使用し、噴霧方式によって微細化した液滴(ミスト)を蒸発させる方式をとっています。この組み合わせは当社独自のものです。

システムの特長

 本システムは、他の方法と比較して次のような特長をもっています。

1)
過酸化水素は、ほぼ無臭で、人体に対する影響がすくなく、発がん性もありません。
2)
噴霧方式はノズル、弁、コンプレッサ等、構成がシンプルです。その為、可搬式であり、操作も容易です。(一般に加熱気化方式をとると、複雑な操作と専門のオペレータが必要となる場合があります。)
3)
加熱気化方式に比べてイニシャルコストが非常に安価です(発生装置本体のみで約50万円程度)。
参考: 噴霧器1台でカバーできる最大容積を240m³と仮定し、殺菌作業に要する諸費用(装置費用を別とする)を試算すると、条件により作業費として1回当たり50万円~300万円程度を想定しています。
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過酸化水素噴霧装置

今後の展開

 当社は、この6月、病院施設や再生医療施設関連の実証設備立ち上げを発表しております。本システムも医療、医薬関連の総合エンジニアリングの一環として広く全国展開する予定です。

 なお、本システムは現在特許出願中ですが、その特許実施権も含め、殺菌・消毒事業の専門企業と契約を結んでおります。したがって、その企業へ有償で技術供与することにより、実際の展開を図ることになっています。

以上

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