再生医療向け細胞培養設備の20%省エネルギーを達成
- モックアップ設備を構築して検証 -
2014年6月 5日
三機工業株式会社(代表取締役社長執行役員:梶浦 卓一)は、再生医療における細胞培養に欠かせないCPC(Cell Processing Center: 細胞培養設備)の技術開発を目的としたモックアップ設備を、神奈川県大和市にある当社技術研究所内に構築しました。最初の成果として、気流の最適化をはか ることで従来より少ない風量で清浄度を確保し、20%の省エネルギーを達成しました。
開発の背景
機能不全となった組織や臓器に対して、細胞培養技術を利用し、その機能を回復させる再生医療が注目されています。2013年11月には「再生医療の安全 性の確保に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」が公布され、2014年3月には関西圏が医療等イノベー ション拠点及びチャレンジ人材支援に関する戦略特区に指定されるなど、再生医療の産業化は国家戦略として進められています。産業化に向けての課題は多くあ りますが、特に生産設備の運用コストの多くを占めるCPC設備の最適化が強く求められています。
モックアップ設備概要と開発成果
- 【モックアップ設備概要】
- 技術研究所内に床面積9m2、容積24m3のCPCモックアップを構築しました。
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- 【開発成果】
- 安全キャビネットからの清浄な排気を整流して、CPC内に最適な気流を形成する方法を開発しました。さらにワイドエリアクリーンシステムと組み合わせることにより、従来に比べ20%少ない風量で清浄度の確保ができ、省エネルギーとなることを確認しました。
今後の展開
再生医療分野の細胞培養事業における最適なCPC設備の構築に向け、ユーザー様のご意見を取り入れながらモックアップ設備を利用してさらに技術開発を進め、今後の再生医療産業の発展に貢献していきます。
以上
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