三機工業株式会社

ニュースリリース

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過酢酸系除菌剤を用いた除染システムの開発

2011年6月23日

 三機工業株式会社(社長:有馬 修一郎)は、無菌医薬品製造施設や動物実験施設等のバイオクリーンルームにおける菌管理で必要となる室内除染時に、従来のホルムアルデヒドによる除染方法に代え、過酢酸系除菌剤を用いた除染システムを開発しました。

背景

 従来ホルムアルデヒドはその優れた浸透力から、医薬品製造施設等における除染方法の主流でしたが、発癌性が懸念されることや室内の管理濃度が定められたことからその使用が敬遠されつつあります。代替方法として過酸化水素やオゾン等を用いた除染方法がありますが、内装材の腐食等の問題があること、また、日常的に室内除染が行える、容易で安全性の高い除染システムが要望されていることから本システムを開発しました。

システムの概要

 本システムは、二流体ノズル及び噴霧量を制御する制御弁、湿度センサ、撹拌ファンから構成される除染ユニットに過酢酸系除菌剤を用いた除染システムです。

システムの概要

システムの特長

  1. 短時間での除染が可能
    撹拌ファンにより気流を制御することで、部屋の隅々まで確実に除染でき、かつ、ホルムアルデヒドを燻蒸する方法に比べ、大幅な除染工程の時間短縮を実現しました。
  2. 内装材の腐食抑制
    二流体ノズルで微細なミストを噴霧し、噴霧量を制御することで室内の相対湿度をコントロールします。その結果、壁面や床面の結露を防止し、内装材の腐食を抑制します。
  3. 安全性の高い除菌剤を使用
    過酢酸系除菌剤は、人体に対する影響がホルムアルデヒドに比べて低い薬剤です。
  4. 室圧制御システムとの連動が可能
    弊社開発の室圧制御システムと連動させることで、除染やエアレーション等のモード変更時において、さらに自動化を図ることができます。

今後の展開

 厳密な室圧制御が必要な環境であることから、空調システムとの連動方法だけでなく、噴霧ユニットや撹拌ファンの形状等についても検証を進めており、今年度中に市場導入をはかる予定です。

 

以上

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